ITGI Japan カンファレンス 2009 の見どころ

メイン・テーマ:Cloudy or fine? It's your decision
                  ~クラウド時代のガバナンスとセキュリティを考える~

クラウドコンピューティング

地球全体の環境維持につながる「エコな技術」として、そして「所有から使用へ」の価値転換を促すSaaSの延長線にある「合理的なコンピュータ利用」手法とともに、その価値が社会的トレンドとして紹介され始めています。一方で、そこにおけるITガバナンスの問題、情報セキュリティの問題、いわゆるJ-SOX対応にかかわる問題などもまだまだ十分に議論すべきことが多いと考えております。

単に経済性の視点から「雲(クラウド)」の世界に突入する『曇り(Cloudy)環境』にはかなりの危険性があるようです。

これまでのように企業や組織として自らが責任をもってコントロールできる情報システムを維持する「雲とは縁のない『晴れた(Fine)』環境」での開発・運用というのも現実解としては正しいものと考えられます。インターネットの普及に「光と影」の両面があるように、クラウド・コンピューティングにも、注意しなければならない落し穴がありそうです。

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講演1:基調講演

そこで、まずは「地に足のついた」ITガバナンスの実現における先駆者として著名なトヨタ自動車株式会社の常勤監査役天野吉和様に基調講演をお願いしました。

天野様はトヨタ自動車株式会社のグローバルCIOの重責を担われた方であり、同社の情報システムを語る際には不可欠な方です。天野様には「情報化戦略におけるCIOの役割」と題してお話を頂戴しますが、トヨタ・グローバルの価値観に基づくITマネジメント、ガバナンスの一端をご披露頂きます。

 

講演2:空の上で調和するガバナンス、COBIT、クラウド

引き続き、当団体(ITGI Japan)の設立母体であるISACAの国際本部におけるVice President(副会長)であるRobert Stroud氏が、クラウド時代におけるITガバナンスについて、USAの最新のトレンドも含めてスピーチします。

クラウドも一つのシステムの実現形態に過ぎず、企業や組織のビジネスに有用であるためには、企業戦略と密接に関係をもったITガバナンスの構築が不可欠であります。つまり、雲(クラウド)の上からの視点が重要となります。

このためのフレームワークとして、現在構築中であるCOBIT 5の話も含めて「雲の上で調和するガバナンス、COBIT、クラウド」というというテーマで語っていただきます。(いうまでもなく、米国SOXおよびJ-SOX対応でCOBITが注目されたことは皆様の記憶に新しいと思います)

 

講演3:安全なクラウドコンピューティングのグローバルエコシステムを作る

最後に、ISACA国際本部が、その設立において深くかかわりましたCSA: Cloud Security Alliance(クラウド・セキュリティ・アライアンス)の共同設立者であり、現在、当団体の常務理事をしていらっしゃるJim Reavis氏に、まさにクラウドにおけるセキュリティに関する話題を提供していただきます。

CSAは非営利の団体であり、クラウド・コンピューティングに関するセキュリティ保証に関する事例の提供や、クラウド・コンピューティングに関するセキュリティ教育の機会を提供している団体であります。彼には「安全なクラウド・コンピューティングにおけるグローバルなエコシステムを構築する」というテーマで語っていただきます。

http://www.cloudsecurityalliance.org/

また、ISACAが今回公表した白書の詳細資料がクラウド・セキュリティ・アライアンスから発表されていますので(>>ダウンロードはこちらから<<)、ご参 考にされるとともに、是非、Speakerから直接話を聞いてみましょう!

 

本カンファレンスは、これからのITガバナンスを全体最適に考える上での、絶好の機会です。多くの方々の参加をお待ちしております。

 

日本ITガバナンス協会について

日本ITガバナンス協会、ITGI Japanは、ISACA/ITGI国際本部が所有するITガバナンス等に係る文献の日本語訳の無償提供、知識の普及のためのカンファレンスを2006年から継続して行っている非営利のボランティア団体です。

 

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